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オピニオン

「大学がなぜ会社をつくるのか」第1回 東京農業大学

2016年08月04日

あまり知られていないことですが、大学(学校法人)は会社をつくることができます*1。

もともとは、学内業務アウトソーシングによるコスト削減、学納金収入・公的助成以外の新たな収入獲得といった経営的な理由から大学出資会社が設立されてきました。

しかし、社会から大学への期待が多様化・複雑化する中、社会貢献が大学の正式なミッション*2となり、伝統的な教育研究以外に大学の活動領域が広がっていく中、大学出資会社が「大学による持続的かつ機動的な社会貢献」を担う事例が出て来ています。

また最近は「起業」を大学教育の明確な出口と位置づけ、実践的な大学教育プログラムの一部として在学中・卒業後に学生が新たな会社を設立できる仕組みを実装した「起業家輩出大学」も登場してきています。

本コラムでは「大学がなぜ会社をつくるのか」をテーマに、先進的・萌芽的な大学出資会社および起業家輩出大学をとりあげ、「社会に貢献する大学」の新たな可能性を紹介したいと思います。

第1回は、東京農業大学による出資会社「株式会社メルカード東京農大」を取り上げます。株式会社メルカード東京農大は東京農業大学発のベンチャー企業で、大学教員が務める社長の下、多くの現役学生と卒業生が社員として参加しています。『生産者→大学→消費者』という新しい流通チャンネルの開拓を目指したインターネット通販サイト「農大市場」を運営し、大学が開発した独自製品や、国内外で活躍する卒業生の商品を販売しています。

本レポートでは、メルカード東京農大の設立から現在までの経緯と、同社が東京農業大学に果たしている役割を紹介します。

レポート:株式会社メルカード東京農大(東京農業大学)

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メルカード東京農大の独自製品

*1 教職員「個人」ではなく、学校法人として出資した会社を指す。 *2 平成18年の教育基本法改正において「社会貢献」が大学の役割として明文化された。
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