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東京工科大学の産学連携事例

(1)事例タイトル

りそな銀行の企業ネットワークを活用して産学連携のパートナー開拓

(2)産学連携のプレーヤー

大 学 東京工科大学(私立)(インタビュー対象)
産 業 界 株式会社りそな銀行

(3)該当する産学連携タイプ

(4)連携の概要

トップ同士の問題意識の共有から包括連携へ発展

東京工科大学学長は、包括連携以前から「りそな中小企業振興財団」の評議員を勤めており、一般的な産学連携が単発的に終わっているという問題意識を大学・銀行双方が持っていた。

その後、東京工科大学とりそな銀行のトップ層が交流を重ねたことで問題意識を共有し、「(単発イベントではなく)小さくても継続的に実績を生み出す連携」の構築を目指して平成18年6月に包括連携契約を結んだ。

まずは連携のモデルケースとなるような実績を作るため、りそな銀行が取り組んでいる子供向け金融教育「りそなキッズマネーアカデミー」に対して、東京工科大学がe-learning教材作成に協力。その成果であるe-learning教材は現在、ウェブで公開されている。 (URL:http://www.resona-gr.co.jp/academy/index.html)

互いの特徴を活用してWin-Winの関係を構築

包括連携の下、りそな銀行の仲介で(産学連携相手となり得る)企業の紹介を受けたり、共催で技術シーズ発表会(「異業種交流セミナー」など)を開催するなど、まずは大学と企業との出会いの場をできる限り創出している。りそな銀行の顧客でニーズのある企業に対しては、企業関係者を招いての学内見学会などを行い、新規顧客へは大学関係者同行による企業訪問等を実施している。

この中で、東京工科大学はりそな銀行の持つ広範囲な企業ネットワークを活用して新規連携先の開拓を続けているが、りそな銀行としても東京工科大学の持つ技術的側面を含めたソリューション提案を行うことで顧客サービスの向上を図っており、地道な連携活動を通じたWin-Winの関係を構築している。

共同研究は着実に進展し、具体的な成果創出も

りそな銀行との様々な営業活動によって、包括連携以降に10件以上共同研究が立ち上がっている。またりそな銀行との共同研究(子供向け金融教育教材開発)以外にも、学習塾による学校教材開発や、企業の営業担当者向け教材開発など、e-learning分野を中心として具体的な成果が上がっている。

関西地域へのネットワーク拡大など、包括連携の更なる展開も検討されている。

(5)成功要因

第三者機関(特に金融機関)をフル活用し、産学ネットワークを効率的に拡大せよ

一部の大規模大学を除けば、まずは大学そのものを企業に「知ってもらう」ことがなにより重要である。そのためには、様々な形での情報発信が必要となるが、大学独力での活動には限界がある。そこで、第三者機関の持つ既存のネットワークを活用することが、産学連携の展開戦略上重要になってくる。特に銀行など金融機関は、業種・規模によらない広範な企業とのネットワークを有しているというメリットをもち、産学ネットワーク構築のため有効な連携相手である。

受け手(企業)視点を意識して、積極的に情報発信を展開せよ

東京工科大学では、企業訪問などの際、最初に接触することの多い、企業の研究企画・立案担当者(中小企業ならば社長・役員など)をターゲットにした分かりやすい技術シーズパンフレットを作成・活用している。パンフレットは1テーマにつきA4用紙1枚を原則とし、図版・イメージ重視で分かりやすいものを作成し、研究状況に応じて内容を随時更新していくことで情報の鮮度を確保するよう心がけている。

技術的な側面に偏りがちな情報発信を、情報の受け手(企業)の立場を意識して進めることが、産学連携のきっかけ作りには重要である。

銀行との中長期的な目標共有で、産学の「出会い」を着実に創出せよ

本事例では、その開始時点で「小さくても継続的に実績を生み出す連携を構築する」という目標が、大学・銀行双方で共有されていた。これにより、お互いが短期的な利益を主張することなく信頼関係が構築され、産学連携を着実に進めることができた。産学の「出会い」創出は、将来的な共同研究などにつながる足がかりであり、短期的な利益には結びつき難い。特に、本事例のような「出会い」創出に関する連携では、中長期的目標の共有が重要な鍵を握っていると言える。

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